2007年3月23日

鈴木静一と大河

必要があってガラシャの総譜を読んでいたのだが、どんどん引き込まれてしまい、
ほとんど泣きそうになった。なんとすごい曲だろう。
ガラシャは明智光秀の娘にして、細川忠興の妻。キリスト教に帰依したのでガラシャ(グレイス)はその洗礼名。関が原の戦いの時、夫の細川忠興が東軍に属した為に、人質にとられることになり西軍に屋敷を囲まれたところ、家臣に胸を刺させ、屋敷を焼いてしまう。
悲劇的なその生涯、祈りつづけるガラシャの姿(ビジュアル的にはやはり長谷川京子
か)や、甲冑・白刃のきらめきの描写。そして燃え尽くす炎。最後のギターのアルペジオ
が花びらが散るみたいで切ない。

「都」でもそうだが、鈴木静一の情景描写のすごさには毎回うならされる。鈴木静一
がもし大河ドラマのテーマを書いていたらどんなに素晴らしかったろう。(ちなみに
今回の千住明の”風林火山”のはかなり良い)今からでも遅くないから既存の曲を使えないものか。すごくいいと思うんだが・・・

さて、企画だが一気呵成に書き上げてしまった!もうノリノリである。今回は後ろに大曲が控えているので珍しく7分くらいなのである。短いのだがその分内容がぎっしり詰まっている。しかも難易度的にはかなり弾き易いもの。とにかく奏者とお客さんがハチャメチャに楽しむためだけの曲である。
「楽・短・易」の三拍子がそろった企画と言うのは久しぶりではないか?まだまだとっておいて合宿でお披露目です。