2008年8月22日

夏合宿~本番直前異常テンションへ

はやいもので演奏会直前である!実は投稿ネタはあったのであるが、モロモロのことがあって・・・。つい、直前での更新になってしまった。 夏休みは実家に帰ったりいろいろあったのだが、省略していきなり後半戦の夏合宿から。 

やる気まんまんの早め集合で、丹念にスコアを読み込む。パートにより参加状況はやや偏りがあるが一日目は小川君の曲及びBACKTO80'Sから。80'Sはそんなに難しくない。後は本当にノリとサービス精神だけ。 しきりにここはもっとマドンナみたいに・・・といっていたら、団員の半分以上がライクアバージンを聴いたことが無いことが判明! 団員の年齢層に幅があるのはいことだが、これはどうすれば。いまさらマドンナの真似をして踊ったってどうにもならない。マドンナにしてしかり、他のアーティストにいたっては・・・。嗚呼、昭和は遠くなりにけり。

しかし他の曲はCMで使われることが多いので、なんとか聞いたことがある程度で結構ノれるのである。特にホイッ○ニーはいい。ク○ーンも。ウイー○ーザワールドも。最後は手拍子したいものである。これを読んでくれたお客さま、よろしければサクラをお願いします。

小川君のシリウスはここに来て大成長。ダークホースである。 吉水先生の最新作・交響的前奏曲・・・。もう耳について離れない。メロディが。響きが。リズムが。 吉水先生の作品の中では難解なほうにはいるが、これはすごい名曲である。やっぱりメロディがダントツにいい。先生ご本人に指導してもらえたのも大きかった。

この日は、みな夜遅くまで個人練。僕もついつい熱気にほだされて個人練する。練習さえすれば、難しいところも必ずできるので、夢中になって個人練するうちに2時。一日目の飲みには参加できず就寝。


翌朝、パート練後は海。今年も結局男祭りだ!でも年齢は少し若返ったかもしれない。それでもうら若き女子が2.3名海に入ってくれた。この日は波が高く、我々はただ騒ぎながら波間に漂うだけであった。来年こそは・・・岩井で男女同率でサーフィン&ゴムボート&騎馬戦。海水以外のしょっぱいものをほほに感じながら、一年にたった1時間の海を後にした。

2日目の午後は、いわゆる曲をツメる時間。容赦ない要求と、新解釈が披露され、夜の通しへのボルテージがだんだん上がっていく。あの川きんホールに65名の奏者がひしめき、もはや立錐の余地も無い。 そして夕食後、本番を除けば最もテンションの高い「全曲通し」。

小川君の華燭。僕には大変に思い出の深い曲である。マンド人なら結婚式で2楽章を弾いて貰う、あるいは弾くのは定番のお約束であり、最高のステイタスであろう。 僕は2楽章の最後でいつも涙ぐんでしまう。そして実は、3楽章の中間がそれ以上に泣ける。コラールの後涙を振り払うようにけなげにアレグロするところが泣かせる。イタリア人っていいヤツだな・・・。

さて、胡桃割り。小穴さんの編曲のすばらしさもあって、天国的な美しさ楽しさである。 小序曲は本当に難しい。しかし、何度も呼吸をあわせ、細かい音符も4小節単位でうたうことで、かなり聞きやすいものになった。マーチは呼吸と歩調。金平糖も原曲のチェレスタの神秘的な感じにどこまで迫れるかが聴き所。トレパークは豪快・快速でまことにバッカスらしい演奏。アラビアはメロディの微妙な陰翳を感じていただければ。シナ・葦笛ともに、管楽器の良さが発揮できそう。

そしてなんといっても花のワルツ。 この曲は、最初は少女クララがおずおずと、そして経験を重ねてだんだん大胆になって、胡桃割り人形=人生の悩みを噛み砕いてくれる存在を探し、めぐり合い、めでたくパカーンして、最後は華やかに大人の女性となって羽ばたく過程を描いているように思える。そもそもホフマンの原作は、大人になっていく時期の不安定な少女の幻想がテーマになっているのである。 勢い今年の合奏の脱線話は、第二次性徴とか、ホルモンの話にならざるを得ず、僕の謹厳という評価がやや失われてしまった。

この日の通しはやや力んで走り気味であったが、後2回の練習で柔らかさ・自由さを追及するつもり。 そしてバッカナール。わが団の象徴というべきエンディング曲だが、なにしろ、難しい、重い、長い。下手するとトリよりキツイという曲である。今年は特に重たい、というか年々重たくなってきている気がするので、大改造。 もともと、フランス作曲家界一の伊達男でイケメン、サン・サーンスの曲であり、エスプリをきかせて垢抜けて行きたい。というわけで、いつもとすこし違うバッカナール。

その夜の打ち上げは新人さん紹介やパート一気で盛り上がった。今年は、学校ごとに無理強いするようなあまり汚い飲みではなく、落ち着いて和気藹藹とした飲みだった気がする。僕も新人さんや常連と語ったりして時間を忘れたが、3時には就寝。

翌朝、リキュール系をがぶ飲みしたせいか結構気持ち悪く、二度寝している間に朝食を食いはぐれてしまった。3日目は合宿のおさらいをして、何事も無く終了。3日間桃源郷にいたので、オリンピックの情報を仕入れながら帰途に着く。今年も熱すぎる合宿が終わった。


そして唐突だが昨日、ソフトボールが金メダル。これには感動した。最後のシーンは何度見ても心の汁が出る。やはり、勝利の女神は普段から努力をしたものにしか微笑まないのだ。いつも勢いで乗り切ってしまう僕&わが団だが、普段から見えない努力をしなければ。身につまされる。

それにしても、硬式テニスより軟式テニス、野球よりソフトボール、普通車より軽自動車、少女隊よりセイントフォーが好きな僕はなんなのだろう。やはりマジョリティよりマイノリティを愛するということなのか。 つまり、語りつくされたように、大編成マンドリンオケ・クラ編は管弦オケの庶民向け「簡易普及版」なのか?そうではない!少なくともそのつもりで作られてはいない。しかしそうでないともいえない。少なくとも比留間賢八氏にはそういう意図が少なからずあったはずだ。

胡桃割り人形。今回は管弦楽オケに対するマイノリティとしての演奏なのか、そうでないのか。ぜひ、会場でお確かめください・・・ご来場をお待ちしております(はあと)