3/20の練習は、大本営の判断で、震災の影響で中止となった。この時期はろくに電車も動いておらず、余震も毎日数度起きていた状況だったのである。 僕は地震の瞬間、電車に乗っていたのであるが、あの揺れの激しさは無論人生最大のものであった。 それから数週間、(東北地方に比べれば甘すぎるが)東京周辺の交通や物資流通の麻痺状況と言ったらひどいもので、多少マシになったとはいえ、今度は原発騒ぎで、混乱は続行中。これについてもいつかここで書くことがあるであろう。
残念なのは、元・山男として、ヘッドライトやランタンやコンロやら燃料やらコッヘルやら、仰山所持していたのであったが、はやりの「断・捨・離」整理法に影響されて去年大部分を処分してしまったのである。今頃あれらがあれば・・・。
さて、4/2杉並。 交通状況も一段落したところで、やっと練習再開。 杉並は高い天井と、デラックスな作りで、響きのきれいな贅沢な練習場である。ベースパートが4人という奇跡の出席率の割には、全体としては初回に比べると人数が少し少ないか。まあまだいろいろ大変なのである。
この日は1部はプレリュード4中心。これは、去年の3よりもかなり弾き応えのある曲。交響的ほどではないが、なかなかに手ごわく、また楽しい。冒頭の「吉水節」なごむなあ。 3部は小川君がプレリュードをあげてくれたので、時間いっぱいほぼ全部この曲。いやあ、いよいよアルルである。 初見でも有り、ところどころ厳しい部分もあるが、まずまずの出来。CDで聴くとちょっと間延びして退屈に聞こえる後半部分が、演奏していると燃えてくる。
2部は難曲・航海王子。当分はこれに取り組むことになる。弾けるだけじゃもったいない。喜望峰を目指して逆巻く怒涛に挑んでいくような、情熱的な音楽にしたいもの。マリオネット独特の奏法やニュアンスも重要。 大部分の奏者は無論これらの曲の魅力をわかっているのであろうが、指揮者のほうからこの曲の魅力を発信しなければいけない。
いずれにしろ、この状況でも楽器を持って集まり合奏が楽しめると言うことは本当にありがたいことだ・・・。 次回は4/16