2009年6月29日

静定工夫試忙裡・・・。

あぁ。今年は本当にこのたはごとを書く暇がない。
題名は文字化けではなく欧陽脩の言葉。・・・和平気象看怒中と続き、忙しさの中でこそ静かな余裕を持ち、怒りの中でこそ和やかになれと。キャパに乏しい僕には無理である。いろんなことに手を出している間に、あっという間に本番2ヶ月前である。

前からかこうと思っていたそどれみ編曲ノート。というほどでもないが、編曲で気付いたことを軽く。

選曲に当たってまずはクラシックから曲を集めていったのだが、傾向として北欧・東欧・ロシア・ドイツ・イギリスといった寒い国、どちらかといえば大陸的な気候の国の音楽にこの音階が多いようだ。作曲家でいえば、グリーグ、スメタナ、ブラームス、ベートーベン、チャイコフスキーなど。とくにベートーベン・ブラームスは多い。
イタリア・フランス・スペインといった温暖な海洋性のラテン系の作曲家には少ない。ビゼー・ロッシーニ・フォーレくらいしか発見できなかった。 アメリカは少ない。フォスターくらいか。

この違いはなんだろう。 そどれみの「そ」と「ど」のあいだの4度の飛躍、どうもここに鍵があるように思える。なにかこう、「そ」で大地に鍬を打ち込んで「ど」で持ち上げるような。土臭い、重い、力づよい、垢抜けない何か。 ヨーロッパ音楽を大陸民族・海洋民族の音楽に分けるとしたら、そどれみの香りはまさに前者だ。

クラシック音楽以外でたくさん発見したのは、明治大正の日本の唱歌。これは、日本歌曲の父山田耕作がドイツに留学していたからか。質実剛健なドイツの音楽が、明治日本の富国強兵の世相にあっていたのか。 明治大正の音楽の流れがそのまま受け継がれた形で、いわゆる昭和の懐メロからはかなり発見できる。昭和歌謡史は「そどれみ」の歴史といっても過言ではない。アニソンにも多い。あの日曜夜の国民的アニメのオープニングの冒頭など。

もちろん新旧ポピュラーでもたくさん発見できた。特にユーミンやサザンが非常に多い。現在も高い人気を誇るシティ・ポップスの旗手が、実は明治以来の日本の農耕的旋律を脈々と受け継いでいたのはなかなか面白い。 洋楽では、あまり見当たらない。最近そどれみはあまり人気がない・・・というわけでもなく、最近のアーティストで言えばG○eeeenなどの曲にもそどれみはある。

詳しい曲名は当日のお楽しみ。涙有り笑いありの10分間に37曲詰め込んだ超早変わりメドレーである。 いまのところ、若い団員たちのために、それぞれの曲について解説したり歌わなければならないのでなかなか合奏が進まないのである・・・。