企画曲の「BACKTO80'S~80'Sへの帰還~」まだ完成してはいないけど、ソフトへの入力は7割がた終わり、一応頭の中では全曲とおったので、なんとか形になった。10分弱くらい。
今回なぜ、80年代なのか・・・単なる自分の好みといわれればそれまでだが、それならこれまでの15年でとっくにやったはず。機運はここ1・2年の80年代ブームにある。人々が音楽を使い捨てにする事のむなしさに気がつき始めたのであろう。
「昔はよかった」というつもりはない。ただ、少しだけ立ち止まって、時代を超えて愛され続けていくものに思いをはせてほしいのだ。
今年は正直行き詰った。去年の「はげ山はホラーパニック」が構想から選曲・着手・完成まで一気呵成で、作っている最中も迷いも悩みもなかったことを考えると、今年はかなり生みの苦しみがあった。
平日も土日も編曲の時間がとれず、入力はむしろ奇跡的なハイペースだったが、今回は僕にとってはテーマが広すぎ、深すぎ、重すぎた。80年代洋楽は僕のルーツなのである。その分、頭の中で選曲し・構想している時間がいつもの3倍くらいあった。
誰もが楽しめるメドレーにするため、選曲にあたってあえて自分の好みをすべて排除した。団員からも意見を募集してもちろん大いに参考にさせてもらった。
ヒットチャートの上位で当時一世を風靡し、誰が聞いてもまさに80年代を感じる曲、しかも音楽的に自分の好みにあい、マンドオケの音色にあうと思う曲をセレクトした。
去年のホラーパニックのように、合間や裏に日本の80’POPSが顔を出すような(バナナラマの裏でCCBが流れるような)コミックメドレーの軽いノリで考えていた時期もあったのだが、編曲をすすめ、名曲たちと真剣に向き合うにつれ、自然にメロディとノリと流れを重視した洋楽純正100%の正統派メドレースタイルになった。
コミック的な見せ場は少ないが、とにかくメロディパートのメリハリのある切り替え、リズムのノリのよさで勝負することになりそうである。
試行錯誤の果てに出来上がってみると、80年代のエッセンスが凝縮され、自分の中では一曲一曲に涙ぐみたくなるほどの宝物のようなメドレーとなった。
バッカスの団員は同世代も多いのだが、最近は半分以上80年代うまれじゃないだろうか。いわば大多数がリアルタイムではない世代だが、それでもこのメドレーを楽しんでもらえるとうれしい。世代を超えてこの思いを共有したいものである。
企画曲を作ってこんな真摯な気持ちになったのは初めてかもしれない・・・