本番前夜。石川君が撮った合宿のDVDが送られてきた。
早速、全神経を集中して、オケ側からの自分の指揮をチェック。(いままでオケがわから自分の指揮を見たことは無かったのだ)2部に関しては、ほぼOK。というか、振っているほうもウケっぱなしで、すごく楽しそう。棒もおおげさで分かりやすい。
しかし新世界に関しては・・・。いろいろ発見。いいところも悪いところも。それ以前にテンポの設定だ。 面白いことに気付いたのだが、天井の低い川金のテンポは非常にせかせかして早く聞こえる。振っているそのときはそう感じないのだが。 もし仮にこのテンポで天井の高い杉並やモーツアルトホールで振ったら、音が団子になり音楽が崩壊するだろう。なぜなら天井が高いと音のレスポンスが遅くなり、響ききる時間が長くなるからだ。
杉並でのゲネのテンポが遅くなってしまったのはあながち失敗ではなくて、ホールの響きで本能的に指揮者と奏者が選んだテンポなのだ。ただ、その自覚が無かったので無理にテンポを引き戻そうとして混乱したのだ。 天井の高さ(箱の大きさ)でテンポの感じ方は替わる。ゾウにとっての1時間がネズミにとっての1日であるように。
わかった。わかったよ。箱の大きさで微妙にテンポは替わるんだ。 20回にして悟るな!そんな大事なことを。
これをみなに話して間に合うのか?いや、音楽はその気になれば一瞬にして変わる事ができる・・・それを信じよう。
19年の総決算バッカス20、 いよいよ運命の当日がやってきた。集合して元気に挨拶を交わす。いきなりあわただしく109人が乗る舞台設営である。 オケピをあけて、舞台を出す。ひげダンス用であるが、客席を何列かつぶしてでも板を出すことで、ものすごく音のとびがよくなるという効果を発揮することに後で気付く。
さて練習だが、いつもながら最初は合わせづらい・・・。客席に人が座らないと、音が散ってしまうのだ。 しかし、オケの前に板があることで、客席から聴いていると、音がすごく飛んでくる。これは例年には無いことだ。
昼食後、リハ、新世界の練習。前夜に悟ったテンポの件を話し、理解してもらう。 この日、新世界の練習は全曲通しただけ。いつも入念に要注意箇所を繰り返す自分にしては異常な光景である。いいところだけをほめて、かすったところはスルー。本番では必ずやってくれると演奏者を信じているのでもう何も言わない。この団員との信頼関係、19年かかって得た最大の財産である。
その分ドリフのリハを入念にやって、いつもより時間が無い。押せ押せの進行だ。時間がとぶように過ぎて気が付いたら夕食。もう開場か。
ところでこの8/28はマンドリン関係のイベントが多い。早慶ジョイントもあり、しかもこの酷暑・・・20回記念ではあるが特別いつもより派手に宣伝している訳ではない・・・お客さんはたくさん来てくれているだろうか? 期待と不安で押しつぶされそうだ。
入場すると・・・うわっ!1階席も2階席も満員だ!立ち見までいる。ありがたくて涙が出そうだ。ものすごくうれしくもあったが、恐怖に近い緊張も覚える。もう後には引けないぞ!
1部小川君の作ったファンファーレ。みっちゃんのソロ、まっすぐにきれいに響き渡る。幸先がいい。このファンファーレ、TUTTI2小節目のB♭/D→Gm6の動きが、どこかRPGかなにかの冒険のテーマっぽくて小川君らしい。
パストラ、冒頭のモチーフの響き、すごくきれいである。やっぱりこういう音楽には最高のホールだ。その分早いリズムはあわせるのが難しい。指揮をしっかり見てあわせる。
舞踊風も早い部分は最初音がなりきらないうちに先先へ行っているような感じに聞こえるが、パーカスもしっかりあって、合わせにくくはない。中間部のゆったりしたモチーフ、聴いたこともないくらいきれいである。2曲ともマンドリンオリジナルの代名詞というべき名曲だけあって、弾いていても本当に燃える。総じて1部はもちろん大成功である!
2部、はっぴに着替えて舞台裏で待つ。YASUKOさんが僕のリクエストに答え舞台と客席で「オイッス!声が小さい」とやっている。なんでアニメ声・・・。そして結構ノッている客席。舞台裏では笑い転げている。つかみはOKである。
さて全員集合、コラールが泣きたいほどきれい。そして掛け声の後北海盆歌。子供の頃毎週土曜日、胸をときめかせてこの曲を聴いたものだ。そしてタブー。照明が落ち、例のリズムが聞こえてくる。そして卑猥な掛け声の中、ピンクの照明の中で、ソロを弾きながら悩ましく足を組みかえるみっちゃん。もちろん客席は大うけである。
そして早口言葉。はっぴに鉢巻のパフォーマンス隊が、一糸乱れずに例の踊りを踊り狂う。東村山音頭・・・。盆回り。そしてついに今日のハイライトひげダンス。この日のために練習してきた佐藤山下両君の演技が始まった。わざと?はずしたりしてお約束どおりにはらはらさせながら、最後は見事にサーベルに夏みかんを突き刺した。(実はかなり難しい!二人ともアッパレである)おまけの器械体操とおなじみのポーズで、最高潮に盛り上がる客席!すごい勢いの手拍子で曲が聞こえないほどである。これはうれしい計算外であった。
そしてエンディングのビバノン。ここでもパフォーマンス隊が躍り狂い、大団円の楽しいフィナーレとなった。 お客さん手拍子ししてくれるかなー、なんて悩んでいたのがウソのよう。手拍子が激しすぎて困るくらいである。 うーん、狙い以上、想像以上の大うけである。総合演出川田氏、パフォーマンス隊、佐藤やました両君、照明志賀君、本当にありがとう! 楽しい!!満員のお客さんの笑顔がうれしい!!この曲やってよかった!
一旦退場し、大河。 龍馬。こういう早くて内声がうねうね細かい動きをしている曲はこのホールは響きすぎてとても合わせずらい・・・。テンポも戸惑い気味か。しかし最後はかっこよく駆け抜けた。 篤姫。この日一番きれいに鳴ったろう。もうなんともいえない。幸せと感動でちびりそうである。 新撰組。心配していたテンポも安定。思い切り振れた。オケも燃え上がっているよう。最後の隠しだまは合唱。これはカッコいい!鳥肌物である。 なんか特定の人の声がすごく良く聞こえるが・・・もちろんOKだ。
2部も期待をはるかに超えた大成功!! 舞台裏に戻り、スポーツドリンクをがぶ飲みして、休憩。 ついに最後の大曲、新世界に挑む。団員と最後まであきらめずに駆け抜けることを誓いつつステージへ。 (後編へ)
バッカスマンドリーノの指揮者たちが日々の雑感などを徒然なるままに書き綴ります。マンドオケを中心とする音楽への飽くなき探求から、マニアックな趣味、果ては社会問題・現代世相まで何でもアリです。
2010年8月23日
ゲネ&最後の練習
8/21。さあ、ゲネである。この日はパーカスさんから司会のYASUKOさんまで参加の総通し。
杉並に集合、楽器の準備(皆さん積極的にセッティングしてくれてありがとう!)、朝からあわただしい。この日は準備と打ち合わせで午前中のオケ練習もどこか上の空、すべてに余裕が無く、ほとんどぶっつけで通しとなる。
1.2.3部、基本的に音色と響きは美しかったが、久々の杉並で、天井が高く合わせにくく、特に速い曲で空回りしてしまう。人もかなり増えたので、リズムのキレと音程が厳しい。パーカスさんも約1ヶ月ぶりのうえ、指揮者もアインザッツを出す余裕が無く、かなり合わせにくそう。おまけに大事な4楽章のテンポ設定を誤り遅くなってしまい、勢いを失って僕は体力をかなり消耗した・・・。
と、合宿の順調振りから比べると、全体に厳しい出来であった・・・!いろいろ理由を並べてもやはり最後は指揮者の責任である。みんなごめんよ!
しかしもちろん本番前なのでそんなことはおくびにも出さない。あの名将・東郷司令長官は日本海海戦直前に主力戦艦2隻を機雷で失ったが、号泣する部下達の前で無表情に「ずいぶん沈みましたね」と言って周囲を唖然とさせ、かえって士気を高めた。ここはそれにならって「ずいぶんズレましたね」と他人事のように言っておいた。
毎回上手くいくのなら最初からこんなに練習する必要も無いはず。ポジティブに考えて、とにかくゲネは終了、決起会になだれ込んだ。
この日の決起会では、古株団員のテーブルでいろいろと談義に花を咲かせた。来し方行く末、子育て談義・・・昔からの仲間との話は楽しかった。そしてこの日はどうしたことか、そのあと数人の若手(無論全員男だ)と喫茶店で閉店まで恋愛談義。いいなあ荻窪の夜。
その夜は楽しかったが、帰ると自分のふがいなさが悔しくてあけがたまで眠れなかった。気付くと新世界が頭の中でエンドレスで回っている。この必死な感覚、何年ぶりだろう。
朝、ゲネの録音が早くもMLにアップされてきた。恐る恐る聴いてみると・・・意外に良かった。最近天井の低いところでの練習が多かったので、録音も縦はあっていても音が雑でムラがあったのだが、杉並は合わせにくいけれども、その響きで見事に演奏の粗がカバーされていた。そんなものなのである。
家内も一緒に聞いていたのだが、プロの音楽家である彼女は激賞してくれた。ただし遅い4楽章に関しては「勢いが大事。音程やズレが気になって音楽が死ぬのは本末転倒」とアドバイスしてくれた。
そうなのだ。我々は楽器を置けば第一線の社会人・家庭人またはその予備軍である。いやらしい話、史上最多107人(!!)というこれだけの人間のこれだけの日数・時間・労力を拘束すると、仮にお金にすればとてつもない金額がかかるのだ。それが入場無料のコンサートをする。
この不可解な集団を説明するには、ただ「好きという情熱」・「勢い」という言葉しかないであろう。
最後に言いたいこと・・・何よりも「勢い」を大切にしたい。それがバッカスという情熱の集合体の、動機であり燃料なのだから。
8/22の最後の練習はそんな気持ちで臨んだ。特に言わずともみなそういう気分になってくれたのか最後の練習にふさわしいベストな演奏となった。
練習の最後、自然発生的に沸き起こった拍手。数人は涙ぐんでいた気がする。僕たちはうなずき交わしながら、本番当日での再会を約したのであった・・・。
杉並に集合、楽器の準備(皆さん積極的にセッティングしてくれてありがとう!)、朝からあわただしい。この日は準備と打ち合わせで午前中のオケ練習もどこか上の空、すべてに余裕が無く、ほとんどぶっつけで通しとなる。
1.2.3部、基本的に音色と響きは美しかったが、久々の杉並で、天井が高く合わせにくく、特に速い曲で空回りしてしまう。人もかなり増えたので、リズムのキレと音程が厳しい。パーカスさんも約1ヶ月ぶりのうえ、指揮者もアインザッツを出す余裕が無く、かなり合わせにくそう。おまけに大事な4楽章のテンポ設定を誤り遅くなってしまい、勢いを失って僕は体力をかなり消耗した・・・。
と、合宿の順調振りから比べると、全体に厳しい出来であった・・・!いろいろ理由を並べてもやはり最後は指揮者の責任である。みんなごめんよ!
しかしもちろん本番前なのでそんなことはおくびにも出さない。あの名将・東郷司令長官は日本海海戦直前に主力戦艦2隻を機雷で失ったが、号泣する部下達の前で無表情に「ずいぶん沈みましたね」と言って周囲を唖然とさせ、かえって士気を高めた。ここはそれにならって「ずいぶんズレましたね」と他人事のように言っておいた。
毎回上手くいくのなら最初からこんなに練習する必要も無いはず。ポジティブに考えて、とにかくゲネは終了、決起会になだれ込んだ。
この日の決起会では、古株団員のテーブルでいろいろと談義に花を咲かせた。来し方行く末、子育て談義・・・昔からの仲間との話は楽しかった。そしてこの日はどうしたことか、そのあと数人の若手(無論全員男だ)と喫茶店で閉店まで恋愛談義。いいなあ荻窪の夜。
その夜は楽しかったが、帰ると自分のふがいなさが悔しくてあけがたまで眠れなかった。気付くと新世界が頭の中でエンドレスで回っている。この必死な感覚、何年ぶりだろう。
朝、ゲネの録音が早くもMLにアップされてきた。恐る恐る聴いてみると・・・意外に良かった。最近天井の低いところでの練習が多かったので、録音も縦はあっていても音が雑でムラがあったのだが、杉並は合わせにくいけれども、その響きで見事に演奏の粗がカバーされていた。そんなものなのである。
家内も一緒に聞いていたのだが、プロの音楽家である彼女は激賞してくれた。ただし遅い4楽章に関しては「勢いが大事。音程やズレが気になって音楽が死ぬのは本末転倒」とアドバイスしてくれた。
そうなのだ。我々は楽器を置けば第一線の社会人・家庭人またはその予備軍である。いやらしい話、史上最多107人(!!)というこれだけの人間のこれだけの日数・時間・労力を拘束すると、仮にお金にすればとてつもない金額がかかるのだ。それが入場無料のコンサートをする。
この不可解な集団を説明するには、ただ「好きという情熱」・「勢い」という言葉しかないであろう。
最後に言いたいこと・・・何よりも「勢い」を大切にしたい。それがバッカスという情熱の集合体の、動機であり燃料なのだから。
8/22の最後の練習はそんな気持ちで臨んだ。特に言わずともみなそういう気分になってくれたのか最後の練習にふさわしいベストな演奏となった。
練習の最後、自然発生的に沸き起こった拍手。数人は涙ぐんでいた気がする。僕たちはうなずき交わしながら、本番当日での再会を約したのであった・・・。
2010年8月19日
ヴィダル・サスーン!(夏合宿報告2010)
さあ、いよいよ夏合宿!と全力で集中したいところだが、仕事のことで四六時中携帯のチェック。
ああああ。いつから日本はこんなに忙しくなったんだろう。昔の夏休みはもっと一年で一番楽しくて、仕事は一週間前から手に付かず、この岩井だけは電波も届かず治外法権的な楽しさだったのだが。たった6日間の短い夏休みなのに、得意先や協力会社から「休み長いですね~」と。休業中だと言っているのに見積もり依頼がガンガン届き、ぼくは夕べも深夜まで自宅で心中怒り狂いながら仕事をしていたのだった。
人間は家族や趣味や恋愛のために生きているのだ。それに必要な糧のためだけに仕事をしている・・・はずなんだがなあ。
のっけから愚痴ってしまったが、何はともあれ合宿!有る意味本番よりハイテンションで、毎年奇跡が起こる場である。
記録的な猛暑の中、1日目の午後はあまり人数の集まりも良くない。譜面あわせ・パー練。新世界は、楽章を追ってテンポの変わり目などをチェック。また、夜は舞踊風・2部のドリフや大河中心。人数も増えてきて、奏者が牡蠣がらの様に密着している感じ。で、もう2部は最高。よく、なぜ思いっきり盛り上がるドリフをトリにしないのかときかれるが、やはりあえてドリフが前で、大河が後なのだ。笑いの後にシリアス熱血系。これがポイントである。
1日目の夜は、僕も久々に飲みに参加、新人さんたちとも交流する。しかし早々に引き上げ、S君に借りたヌンチャクを振り回して遊ぶ。これが指揮のいい予備運動になるのだ。結婚式の披露宴の余興でこれをやるとウケるらしい。つなぎ紐を赤い紐に替えて「新郎はこっち(振り回すほう)、新婦はこっち(握るほう)です」といって、演技をした後、「こうやってお互い振り回されることもありますが、赤い糸で結ばれた二人は離れることは無いでしょう。」とやるのだ。いつかうまくなってS君の披露宴でやることを提案。
2日目の朝、パーレン回りをした後、海へ。今年は風が強いこともあって、海には入らずに浜辺でぼんやりする。女子団員たちの水着姿を見ると精力をつかうのでそれよりも夜の合奏に備えて休む。なんと修行僧のよう。
午後の合奏は、合宿一番の長丁場。ここを耐えないと夜のテンションは上がらない。1.2.3部と入念かつ執拗に練習。曲想やメンタル部分にも立ち入る。一見和やかに見えて、タクトが振り下ろされるや熱い火花の散る合奏を終えた・・・。
夕食後、夏合宿名物・夜の全通し。
1部は、かなり音が出てきた。快速でも有る。何度か有るG.Pもしっかり決まるようになってきた。
2部はドリフがとんでもないことになってきた。大河はどれもすばらしい。3曲とも名曲中の名曲だからな・・・。新撰組はびっくりの仕掛けが待っています。
3部の新世界。
とにかく奏者が燃えてくれているのがうれしい。1楽章は、機関車のテンポが重要ではあるけれど、割と小刻みな緩急をつけることで各モチーフのよさが出てきた。
2楽章は、変に考えすぎて歌わないほうがいいことが分かってきた。本当の美とは平均的なものの中にあるということが良く分かる音楽。3楽章はあせって急ぎすぎなければ、割に安定している。音が響かないうちに弾きとばしてしまうのは×だ。遅く聞こえない程度に快速のテンポで。難しいが今のテンポでほぼいけるのでは。
4楽章は、安定していて楽しい。ちょっとした音系が崩れてしまうことがあるが、そこは後2回の練習で調整しよう。フィナーレはM界史上最大のffff。
こうして全楽章振り切ったのだが、水着に目もくれなかった禁欲が見事に効いて、ほとんど疲れなかった。
そして大打ち上げ。この夜は新人さんも多く、質問コーナーで例のシャンプー一気が出来て面白かった。みな、ほんとにいろんなシャンプーを使っていること。いろいろ面白い成り行きがあるのだが「ヴィダル・サスーン」にいたっては、全員笑い転げた。
この夜、海へいってちょっとだけ青春したり、新人さんといろいろ話したり、楽しかった。
翌日は通しで気になった部分をおさらいして、合宿を終了。
全体にいって、3日間やはり曲が大変なせいか必死であった。折角歌本を持っていったのにほとんど出番は無く、練習するか、休んでいた。20回記念だからヘビーなのは当然だが、いつかここまで無理せずにできるといい。
さあ、今から夏合宿の録音を聞いて、21日のゲネラルプローベに臨むとしよう・・・。
ああああ。いつから日本はこんなに忙しくなったんだろう。昔の夏休みはもっと一年で一番楽しくて、仕事は一週間前から手に付かず、この岩井だけは電波も届かず治外法権的な楽しさだったのだが。たった6日間の短い夏休みなのに、得意先や協力会社から「休み長いですね~」と。休業中だと言っているのに見積もり依頼がガンガン届き、ぼくは夕べも深夜まで自宅で心中怒り狂いながら仕事をしていたのだった。
人間は家族や趣味や恋愛のために生きているのだ。それに必要な糧のためだけに仕事をしている・・・はずなんだがなあ。
のっけから愚痴ってしまったが、何はともあれ合宿!有る意味本番よりハイテンションで、毎年奇跡が起こる場である。
記録的な猛暑の中、1日目の午後はあまり人数の集まりも良くない。譜面あわせ・パー練。新世界は、楽章を追ってテンポの変わり目などをチェック。また、夜は舞踊風・2部のドリフや大河中心。人数も増えてきて、奏者が牡蠣がらの様に密着している感じ。で、もう2部は最高。よく、なぜ思いっきり盛り上がるドリフをトリにしないのかときかれるが、やはりあえてドリフが前で、大河が後なのだ。笑いの後にシリアス熱血系。これがポイントである。
1日目の夜は、僕も久々に飲みに参加、新人さんたちとも交流する。しかし早々に引き上げ、S君に借りたヌンチャクを振り回して遊ぶ。これが指揮のいい予備運動になるのだ。結婚式の披露宴の余興でこれをやるとウケるらしい。つなぎ紐を赤い紐に替えて「新郎はこっち(振り回すほう)、新婦はこっち(握るほう)です」といって、演技をした後、「こうやってお互い振り回されることもありますが、赤い糸で結ばれた二人は離れることは無いでしょう。」とやるのだ。いつかうまくなってS君の披露宴でやることを提案。
2日目の朝、パーレン回りをした後、海へ。今年は風が強いこともあって、海には入らずに浜辺でぼんやりする。女子団員たちの水着姿を見ると精力をつかうのでそれよりも夜の合奏に備えて休む。なんと修行僧のよう。
午後の合奏は、合宿一番の長丁場。ここを耐えないと夜のテンションは上がらない。1.2.3部と入念かつ執拗に練習。曲想やメンタル部分にも立ち入る。一見和やかに見えて、タクトが振り下ろされるや熱い火花の散る合奏を終えた・・・。
夕食後、夏合宿名物・夜の全通し。
1部は、かなり音が出てきた。快速でも有る。何度か有るG.Pもしっかり決まるようになってきた。
2部はドリフがとんでもないことになってきた。大河はどれもすばらしい。3曲とも名曲中の名曲だからな・・・。新撰組はびっくりの仕掛けが待っています。
3部の新世界。
とにかく奏者が燃えてくれているのがうれしい。1楽章は、機関車のテンポが重要ではあるけれど、割と小刻みな緩急をつけることで各モチーフのよさが出てきた。
2楽章は、変に考えすぎて歌わないほうがいいことが分かってきた。本当の美とは平均的なものの中にあるということが良く分かる音楽。3楽章はあせって急ぎすぎなければ、割に安定している。音が響かないうちに弾きとばしてしまうのは×だ。遅く聞こえない程度に快速のテンポで。難しいが今のテンポでほぼいけるのでは。
4楽章は、安定していて楽しい。ちょっとした音系が崩れてしまうことがあるが、そこは後2回の練習で調整しよう。フィナーレはM界史上最大のffff。
こうして全楽章振り切ったのだが、水着に目もくれなかった禁欲が見事に効いて、ほとんど疲れなかった。
そして大打ち上げ。この夜は新人さんも多く、質問コーナーで例のシャンプー一気が出来て面白かった。みな、ほんとにいろんなシャンプーを使っていること。いろいろ面白い成り行きがあるのだが「ヴィダル・サスーン」にいたっては、全員笑い転げた。
この夜、海へいってちょっとだけ青春したり、新人さんといろいろ話したり、楽しかった。
翌日は通しで気になった部分をおさらいして、合宿を終了。
全体にいって、3日間やはり曲が大変なせいか必死であった。折角歌本を持っていったのにほとんど出番は無く、練習するか、休んでいた。20回記念だからヘビーなのは当然だが、いつかここまで無理せずにできるといい。
さあ、今から夏合宿の録音を聞いて、21日のゲネラルプローベに臨むとしよう・・・。
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